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No.15 クロマトグラムの再現性が得られない場合

クロマトグラムの再現性が得られないのは、比較的よくあるトラブルです。

移動相の混合方式に原因がある場合

移動相を混合する際、A液とB液をオンライン混合する場合、ポンプの送液精度によって、再現性が得られないことがあります。 特に低流量時には送液精度が低い場合があるため、注意が必要です。
アイソクラティック分析の際は、プレミックスにすることで改善します。 オンラインミックス分析の際は、あらかじめポンプ送液の日間差やシステム差を確認しておくことでトラブルは少なくなります。

Column YMC-Triart C18 (3 μm, 12 nm) 50 X 2.0 mmI.D.
Flow rate 0.2 mL/min
Temperature 40℃
Detection UV at 260 nm

移動相組成の変化

移動相に有機溶媒が少ない場合など、有機溶媒の揮発により、移動相組成が変化し、保持時間の再現性が得られないことがあります。
移動相は用時調整することが望ましいですが、移動相を保管する際は溶媒瓶を密閉する、シールするなど揮発を防止する必要があります。

Column YMC-Pack ODS-A (5 μm,30 nm)
100 X4.6 mmI.D.
Eluent phosphate buffer containing 1-decansulfonic acid
sodium salt /acetonitrile (1000/40)
Flow rate 1.4 mL/min
Temperature 20℃
Detection UV at 254 nm

移動相の調整方法の影響

体積比で移動相を調整する際、メスシリンダーで量り混合する場合と、メスフラスコでメスアップする場合で混合比が異なり、結果的に保持時間が異なってしまいます。

Eluent : リン酸緩衝液 (pH 5.2)/アセトニトリル (90/10)

(1) 1 Lのメスフラスコに緩衝液 900 mLを入れCH3CNでメスアップ(添加したCH3CNの実測値 112.5 mL

(2) 緩衝液 900 mLとCH3CN 100 mLをそれぞれ メスシリンダーで測りとって混合

水溶性ビタミンの分析

  1. Thiamine HCl (Vitamin B1)
  2. Pyridoxine HCl (Vitamin B6)
  3. Nicotinamide
  4. Cyanocobalamin (Vitamin B12)
  5. L-Ascorbic acid 2-glucoside
  6. L-Ascorbic acid (Vitamin C)
  7. Erythorbic acid
  8. Riboflavin (Vitamin B2)
  9. Nicotinic acid
Column YMC-Triart C18 (1.9 μm, 12 nm) 100 X 2.0 mmI.D.
Flow rate 0.15 mL/min
Temperature 40℃
Detection UV at 260 nm
Injection 2 μL