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No.2 示差屈折検出器使用時の温度制御

HPLC分析ではUV検出器が最も広く用いられていますが、糖分析などのように紫外部に吸収帯を持たない化合物の分析には屈折計による検出が行われます。一般に屈折計を用いて検出する糖分析の場合には、ベースラインの安定性の悪さが問題となります。ベースラインの変動するトラブルの多くはカラム温度の変化が原因であると思われます。

右図にカラム温度の制御方法の違いによるベースラインの安定性を比較しました。室温でカラム温度を制御しない場合には、ベースラインは大きく変動します。また、恒温水槽やカラムオーブンを使用した場合でも、ヒーターのON/OFFによる温度変化によってベースラインノイズが発生することがあります。このようなトラブルを回避する手段の一つとして、室温と同じ温度の水槽中にカラムを浸し、ヒーターをOFF状態で撹はんだけ行なう方法が効果的です。