薬局方においては、多くの医薬品において汎用的なカラムサイズを用いた試験法が規定されていますが、UHPLCに対応するため、米国薬局方(USP)や日米欧三薬局方国際調和案には、システム適合性を満たす範囲内での分析条件変更を許容する記載があります。
日米欧三薬局方国際調和案(Stage 4)に記載されているアイソクラティックでの分析条件の変更許容範囲を、以下に示します。
官能基 | 変更不可 |
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粒子径(dp) | L/dpが-25~50%の範囲で変更可能 |
長さ(L) |
pH | ±0.2 |
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緩衝液の塩濃度 | ±10% |
組成比 | マイナーな溶媒成分の量を相対的に±30%または絶対的に2%の、より大きいほうの値まで調整可能 |
流量 | F2 = F1 x [(dc22 x dp1)/(dc12 x dp2)] F1:変更前の流量 F2:変更後の流量 dc1:変更前のカラム内径 dc2:変更後のカラム内径 dp1:変更前のカラム粒子径 dp2:変更後のカラム粒子径 粒子径≥3 µmから<3 µmへの変更の場合、カラム効率が20%以上低下しなければF2を±50%の範囲内で変更可能 |
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温度 | ±10°C |
検出波長 |
変更不可 |
注入量 |
カラムの大きさを変更する場合は、以下の式に従って変更可能 Vinj2 = Vinj1 x [(L2 x dc22)/(L1 x dc12)] Vinj1:変更前の注入量 Vinj2:変更後の注入量 L1:変更前のカラム長さ L2:変更後のカラム長さ dc1:変更前のカラム内径 dc2:変更後のカラム内径 カラムの大きさを変更しない場合でも、システム適合性を満たす範囲内で変更可能 |
詳細は 独立行政法人医薬品医療機器総合機構のサイトをご参照ください。