HPLC分析において、イオン性化合物の保持やピーク形状は移動相pHによって大きく変化します。YMC-Triart C18は有機シリカハイブリッド基材に緻密な表面修飾を施しているため、耐久性に優れ、移動相pHやカラム温度について幅広い条件で使用可能です。このため通常のC18では使用困難な高pH条件を含めた広範囲な移動相条件から最適な条件を選択することができます。
ここでは、YMC-Triart C18を用いた市販鎮痒消炎薬の分析メソッド開発例をご紹介します。
有効成分として右の3種の化合物を含む市販鎮痒消炎薬の分析において、移動相のpHを酸性・中性・アルカリ性で比較検討しました。酸性(pH 2.9)および中性(pH 6.1)条件では、ピーク形状不良や製剤添加物由来のピークとの分離不良が認められましたが、pH 9.6のアルカリ性条件では分離・ピーク形状ともに良好でした。
Sample
50% acetonitrile extract of a commercially available
anti-itch medication
Column | YMC-Triart C18 (3 µm, 12 nm) 150 X 4.6 mmI.D. |
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Eluent | A) 10 mM HCOOH for pH 2.9 10 mM HCOONH4 for pH 6.1 10 mM HCOONH4-NH3 for pH 9.6 |
Flow rate | 1.0 mL/min |
Temperature | 37°C |
Detection | UV at 254 nm |
Injection | 10 µL |
アルカリ性移動相では、アイソクラティックでも良好なピーク形状で添加物などの他成分とも十分に分離し、短時間で分析できました。
Column | YMC-Triart C18 (3 µm, 12 nm) 150 X 4.6 mmI.D. |
---|---|
Eluent | 10 mM HCOONH4-NH3 (pH 9.6)/acetonitrile (35/65) |
Flow rate | 1.0 mL/min |
Temperature | 37°C |
Detection | UV at 254 nm |
Injection | 10 µL |